■楽天が昨年上回る39勝目−それでも出る「ぼやき節」-サンスポ
やっと上回ったという感もある。
しかし、今年の楽天は、昨年の戦い方よりは明らかに良くなっている点が見受けられる。その意味では、負け数は多いものの、「普通の弱いチーム」になったと言っても過言ではないだろう。
昨年の楽天は、はっきり言ってひどかった。
まず批判の集中するフロント・オーナーから見てみると、明らかに獲得できるはずの選手を金を出して獲得しようとしない、分配ドラフトでベテランを多く獲得してしまうミスなどが祟り、岩隈・磯部・一場という予想外の収穫はあったものの、戦力的にどうしようもないチームだった。
更に、重圧がかかったのか、岩隈が10勝できない、磯部の不振、一場は全く使えない、川口がHR0本に終わるなど、主力選手が十分に力を出せなかった。明るい材料は山崎武の復活ぐらい。
ベンチワークもひどいものだった。当時の田尾監督は仙台でかなり人気があった監督だが、実際は戦力に見合った戦術を全くとろうとしなかった。とくに終盤に目立った、わけのわからない、あるいは目標のない投手起用。例を挙げれば明らかな玉木の使いすぎ(いまだに彼はこれが祟っている)、二軍でも実績を残していない若手・ベテラン投手のいきなりの先発、どうでもいいからとりあえず投げてくれ的な救援起用。また、足の速い選手があまりいないのにエンドランをしかけまくって三振ゲッツーの山を築き、攻撃も中途半端に終わった(その代わり、ごくたまにハマったときは強かったが)。
どんなに負けても、最後まで1年目は若手を使おうとせず、ベテランにこだわった。三木谷オーナーも悪いところは多々あるが、シーズン途中、彼は田尾氏に若手起用を幾度となく進言したにもかかわらず、監督は頑として首を縦に振らなかった。1年での退任は早すぎたし、実際それに対しては不満も持っているが、このまま2年目を田尾氏に任せても、選手は育たなかったのではないか、と思う(もっとも、彼は2年目以降は若手にチャンスを与えると明言していたが、成績が低迷するとコロコロ選手を変えるので、結局ベテラン頼みになったのではないかと思われる)。
結果、若手選手は一場などのルーキー投手を除いてほとんど一軍の試合をすることなく2年目を迎えてしまったのである。これが痛かった。
現在の野村監督は去年に言及することを極力避けているが、昨年の田尾采配をほとんど評価していないと思われる。だから、去年と比べられることを非常に嫌がる。自分としては「0(あるいはマイナス?)からのスタート」と思っているだろう。
今楽天を見てみると、フェルナンデス、リック、鉄平など他球団から来た選手だけでなく、塩川・草野・西村・牧田といったような若手選手を積極的に活用して、勝ち数はともかくも、明らかに去年より内容の良い試合をしていると思う。それから、近鉄時代は影の薄かった高須が3割バッターとして育ってきた。投手層は相変わらず薄く、岩隈がついこの間までいなかったことを考えると、今の時点で39勝は立派であると言ってよい。野村監督も、自分の息子の使いすぎや、右対左・左対右にこだわりすぎるなど、往年の名采配がかなり鈍ってきているところもあるが、選手起用法・育成法を含めてそこそこ良くやっていると思う。
来年は、フロント・オーナーにはより一層の選手補強、とくに投手陣の整備を望みたいものである。
あとはタイムリー欠乏症をなんとかして欲しいのだが。