お正月、いかがお過ごしでしょうか。
去年のことをひきずるのはあまり良くないかもしれませんが、やっぱり少しは書いておこうと思ったので、書こうと思います。第56回NHK紅白歌合戦総論。
出場歌手1人1人の感想を書いてもいいのですが、時間がございませんので、それは後ほど各論で、数組をピックアップするにとどめまして、ここではさらっと総論的に総括してみたいと思います。
なお、2006年になっていますので、「今年」「去年」という言い方をするとごちゃごちゃになってしまいます。そこで、ここから、2005年の紅白は「今回」、2004年の紅白は「前回」と表記いたしますのでご了解下さい。
■全体的には
予想はしていたが、前回とは打って変わって派手な紅白になった。悪く言えばうるさすぎという感が。
個人的には今回の方が好きだが、いわゆる「紅白好き」「歌謡曲好き」な方にとっては、評価は低いだろう。
鳴り物入りで司会に加えたみのもんたに全体的に振り回された感はあったが、よくよく見ると素晴らしいステージは多かった。その一方で、ぞんざいな扱いを受けたアーティストがいた(第1位中島美嘉、第2位コブクロ、第3位ポルノグラフィティ、第4位美川憲一といったところ)。また、ハプニングも目立った。
ただ、良くも悪くも生放送とは言ったもので、逆にこういったハプニングがあったほうが、歌番組としてのクオリティは低くなっても視聴率は高くなる場合が多い。
紅白の視聴率は昭和37年からの記録が残っているが、最初の頃は別として、全体的に明るめの進行の年は視聴率が上がり、暗めの進行の年は視聴率が下がる傾向にあると個人的には考えている。その意味では、今年の路線は悪くない。
■司会は
まず、鳴り物入りで司会グループに加わったみのもんた(本名御法川法男)だが、後で「10%の出来」と振り返っているように、民放のような自由な発言というのはかなり制限されていた。しかし、その中でも目いっぱい言いたいことを言おうとしていた。中には、「昔ミソラと言った人がいましたよ」というNHK関係者と紅白マニア・一部ご年配の方にはどっきりする発言もあり、倖田來未のレコード大賞を伝える昔の紅白では当たり前だったアドリブもあった。ただ、アドリブの部分でないところは、NHKではめったなことでは使わないカンニングペーパーに頼り切ったため、台本どおりに進むほかの司会者などと息が合わないところが目立ち、良い面と悪い面が両方出た。彼の喋りを最大限に生かすためなのだろうが、アウトロから次の歌手の話を振るのはできればやめて欲しかった。だが、しょうがない。
次に、みのの相手役のはずだった山根基世アナウンサーだが、喋るテンポがゆっくりのため、全くみのとは噛みあわず。おまけに緊張していたのか、舌の滑りもいまいちだった。出番が少なかったのは、最初からそういう予定だったのだろうか。結果的に良かった(というのは、全国500人のNHKアナウンサーの頂点に立つ方に対する発言としては淋しい限りだが…)
若手2人は、事実上山本耕史が白組司会、仲間由紀恵が紅組司会の役割を果たした。
それなら、みのが総合司会でよかったのではないかという疑問も生ずるが、それはさておいて、山本は、声質は安心できたが、進行面においては時々戸惑いを見せ、前川清のことを「山川」と口走るというミスを犯した。ただ、間違えた相手が前川だったので、前川本人が「山川です」と後でずっと名乗るというおいしい「ネタ」にしてしまったおかげで、逆にフォローとなったのがせめてもの救い。しかし、中村勘九郎・和泉元彌の司会よりはマシだったような気がする。
今回良いほうで誤算だったのが仲間由紀恵。山本はほとんどみののフォローを仰いでいたのに対し、彼女は一人で堂々と司会をこなした。もともと役に入り込めばうまいのだが、生放送の司会は、2003年の「思い出のメロディー」の司会のとき、棒読みに近かったこともあり懸念されていた。しかし、今回の彼女の司会は、平成4年・平成5年紅組司会の石田ひかりを上回るのではないかと思うほどの堂々とした司会振りで、トチリもほとんどなく、決められた芝居・セリフを淡々とこなし、みののアドリブにも軽妙に対応。全体的に凛としていて非常に好感が持てた。2006年紅白の司会もやってほしいと思うくらいである。
■歌は
紅白歌合戦という番組は、元来お祭りであるので、応援合戦を主に盛り上げて、歌はワンハーフ(1番と2番のサビのみ)でとにかくハイテンポというスタイルがお決まりだったが(象徴的なものでは、昭和38年の越路吹雪の歌唱は、原曲に比して2倍程度早いテンポになった)、昭和の終わりごろになってきて、曲が長くなったのと(とくにJ-POPに関しては、5分が標準ではないかと思われる。実はこれには、著作権が大きく関係していると言われるが、ここでは詳述しない)、バンドでの演奏(主に演歌になる)が少なくなってテンポの自由が利きにくくなったこと、「歌」そのものを大事にする傾向が強まってきたので(3番まである曲なら、1番と3番は歌える感じ)、紅白歌合戦は昭和の終わりには紅白各20組しか選出しないという事態に陥った。そこで、平成元年からは開始時間を早め、放送時間を拡大して、歌唱時間に余裕を持たせる工夫をしたのである。しかし、それでもきつきつ。今回は紅白各29組の歌唱だったが、第1部に、ワンハーフ、もしくはそれ未満しか歌わせてもらえない歌手が出た。島谷ひとみなんかも露骨だったが、一番ひどいカットのされ方をしたのはコブクロの「桜」である。事実上1番と最後の部分しか歌わせてもらえず、音楽通からはコテンパンに言われているが、果たしてこれに気付いた視聴者はどのくらいいたか。むしろ、歌詞を間違えてしまったことの方が印象的だったという視聴者の方が多いだろう。
ちなみに、上では中島美嘉の方がひどい扱いを受けたと記したが、彼女の場合はカットとかではなく、まず歌唱曲からして今年のヒット曲である「GLAMOROUS SKY」を歌うことが出来なかった(「スキウタ」を大事にしすぎたNHKの意向と思われる)。代わりに「雪の華」で、トリ前というポジションを得ることが出来たが(なんだかNANAが「雪の華」を歌っているみたいだった)、歌い終わって間もないうちに、北島三郎の「風雪ながれ旅」のイントロが出てきてしまったため、こちらのほうは一般の視聴者でも違和感ありありだと思ったに違いない。本当に彼女にとっては、可哀想な大晦日となってしまった。
それから、ポルノグラフィティは何かのミスで、曲紹介・バンド紹介がないまま演奏が始まってしまい、演奏が終わった後もフォローがなかった(ラジオではどうだったか不明)。美川憲一は、みのもんたと事前の打ち合わせを綿密にしていたにもかかわらず、みのが喋りすぎたためコメントがカットされてしまった。
なお、中島-北島のパターンでもそうだが、今回はトップバッターに18年ぶりに演歌を持ってきて、ポップス・演歌をごちゃまぜにした曲順としたため、視聴者をつなぎとめる効果は一定程度あったと思われる。
一方、私が今回、心に残った名ステージと感じたのは、1部ではモーニング娘。、布施明、氣志團、美川憲一、2部では倖田來未、一青窈、aiko、DREAMS COME TRUE、渡辺美里、D−51、WaT、T.M.Revolution、グループ魂、森進一であった。
■セット・演出
今回のセットは、大転換というものはあまりなく、基本的にステージの後方真中に伸縮自在の電光柱を据えたスタイルで歌った歌手が多かった。シンプルなのはいいが、その路線でいくなら、昔の紅白みたいにバックバンドが欲しいところ。しかし、ポップス曲のときはバックバンドはほぼ不要となるので、しょうがない面もある。今回は小林幸子の衣装というかセットは成功した。
紅白といえば、歌手が慣れない演技をしてつまらない曲紹介をしたりする演出がとくに平成2年あたりから目につくが、今年は割りに良かったのではないか。否定的意見も多いが、倖田來未のときに出てきた、堀内らの「エロかっこいい観察ツアー」の面々の演技は、良かったと思う。
また、紅白と言えば応援ゲストが来ることでも有名(とはいっても、昭和56年からしばらく、全くゲストが来なかった年が続いたことがあるが、平成2年に完全に解消された)。たまにわけのわからないゲストが来たり、ゲストが台本どおりのギャグを言ってスベって終わりというパターンも散見されるが(実はこれは最近だけの話ではない。昭和43年の三木のり平のときは、客席がシーンとなった)、今年は総じてOKだった。ただ、まちゃまちゃはネタを披露せず、単なる応援に終わった。綾小路きみまろは2年ぶりだったが、さすがの名調子。他に、布施明のところで、仮面ライダー響鬼にかけて細川茂樹がいきなり登場したというサプライズもあった。
■ハプニング
今年の紅白はハプニングが目立った。
・コブクロが歌詞を間違えた。
・WaT(ウエンツ瑛士・小池徹平)の歌唱のところで、歌い始め早々小池のギターの弦が切れた。さらにその後、移動カメラが、二人のマイクコードに足を引っ掛けてしまい、マイクが2本とも倒れ、歌声がお茶の間に十数秒間届かないハプニングがあった。これほど衝撃的なマイク絡みのハプニングは1986年の菅原洋一のマイク取り違え事件以来か(スイッチがOFFになっているマイクを渡したため、1番の途中まで全く歌が聞こえなかった)
・司会の山本耕史が、前川清の名字を「山川」と口走る。
・グループ魂の歌唱のとき、ボーカルの阿部サダヲが審査員の琴欧州を挑発し、「ヨーグルトは?」という質問をしたところ琴欧州はさらりと「ブルガリア」と答えてしまう
・得点集計結果がなかなか出ず、全体の得点が出る前にみのが「白組優勝」と判断してしまう。2年前もそうだが、多点数方式をとると、機器トラブルが発生してしまうのはなぜなのだろう。
ハプニングは生放送につきものとはいえ、大事な紅白の舞台なのだから、出来るだけないようにしていただきたいと思う。
■次回に向けて
私が言うのはおこがましいが、まずできるだけハプニングをなくすことが先決だろう。とくにWaTのときのミスは大失態の部類。ギリギリのカメラアクションは、それはそれで結構だが、当然リスクも頭に入れておかなければならない。
司会は、どうももうみのはやらなさそうなので、必然的に変わることになる。私としては、仲間由紀恵は次回も司会を務めていただきたい。男性司会は、やはり中居正広が良いのではないだろうか。この組み合わせであれば、わざわざSMAPを3回も歌わせなくても、高視聴率が狙えるのではないだろうか。
あとは、やはり、もう少し歌を大切にしてもらいたい。今回はみのもんたが司会だったこともあり、ある程度は覚悟していたが、やはり歌った後の「余韻」というものは必要だと思われる。そのためには、勇気をもって組数を絞る、場合によっては時間も短縮するなどの覚悟が必要だろう(ただ、個人的には時間短縮までは必要ないと考えている。*)
こんなところか。
*ちなみに、ここで「時間拡大」と言わないのは、視聴率を考えると、これ以上長くするのは適当でないからである。組数を絞り、さらに時間も短縮した方が良いと思う人も多いので、「せめて8時からに」と主張する論も有力に存在する。
ただ、私としては、これだけ音楽が多様化している現在にあっては、顔ぶれはどうあれこれ以上演歌・歌謡曲の組数を減らすのも適当でないし、J-POPの組数を減らしすぎるのもどうかと考えるので、結局絞っても25組程度となるのではないか。それ以上は減らせまい。さすれば、結局7時半ぐらいからが妥当であると考える。
明けましておめでとうございます。
紅白評釈お疲れ様でした。m(_ _)m
たしかに、曲の終わりにかぶるみのさんの一言は無いほうがよかったなぁ。(ぽつり)
うちの家族は氣志團を「登場歌手」だと思わなかったようです。
「応援にしては長いねぇ…」と疑問は感じたみたいですが。苦笑
ascさま
早速、コメントありがとうございます。
いや、1時間かからないぐらいでこれを書いたので、あまり疲れた感じがしなかったんですけど…。
私は、毎年楽しめればいいと思っているのですが、ちょっとごちゃごちゃしすぎだったかも。
でも、いい歌唱もあったし、全体的には満足なんですけどねぇ。
今年もよろしくお願いします。
いやあー今年のモーニング娘。は最高でしたね♪
昔のメンバーも見れたし、今のメンバーとの共演も見れたし。もちろん、2年ぶりのなっちも見れたし。
なっち最高!なっちバンザーイ!
…はー。なんか、なっちのこと好きすぎて バカみたい。
Posted by: Mもに at 2006年01月04日 21:34Mもにさま
今年もよろしくお願いします!
てかもうあいさつしましたよね?
今年も変わらず、なっちのファンでいてくださいね!
Posted by: YTK at 2006年01月04日 23:36