2005年4月28日

赤本の功罪

11:03 PM / カテゴリー: 法律のNews・話題 / コメント…(1件)

大学受験生を体験したことのある人なら一度は開いたことがあるであろう「赤本」。しかし、どうやら作家の承諾を得ずに文章を掲載していたらしい。

入試の「赤本」真っ青?著作権クレーム 損害賠償訴訟-朝日新聞

著作権法36条の解釈からすると、大学入試問題として大学側が作品を引用するのは良いが、過去問集などの形で出す場合には著作権者の承諾が必要である。ここに作家たちは目をつけたらしいが、本当に硬直的にこの規定を適用するのがいいのか悪いのか、これは裁判所の判断に委ねられた。

ただ個人的には、小論文や現代文の過去問は、問題形式さえわかっていれば、文章の内容まで知る必要はないと考える。問題の形式すら受験生が知ることのできない状況になるのは困るが。

コメント

こんにちは。
この問題、けっこう大きいと思うんです。
目立つものがターゲットになってますが、寺子屋的な塾なども、全部複製権侵害になりかねない。

著作権法30条ではもちろん私的使用のための複製は許されているんですが、その1項1号で、「公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器」を用いて複製することは禁止されています。
つまり、街のコンビニでコピーをしてはいけないんです。
それが許されているのは、附則の第5条の2によって、「30条第1号・・・の適用については、当分の間、・・・、専ら文書又は図画の複製に供するものを含まない」とされているから。
レコード、映像は街の複製機器ではコピーできないが、本はよい、ということです。
この附則ができた理由が、一般人に著作権者に連絡をとる方法が準備されていない、といったことだったと思います。
ジャスラックが、良くも悪くもない、というのが理由みたいなものです。
立法者にも上記のように考えられたように、音楽以外の著作物の権利者をたどるのは、実際今でも大変ですし、著者の側も、きちんと連絡先を示してこなかった、という印象も持っています。
とすると、これまでやってないじゃないか、とだけ著者の側は言えるのか。
著者側に落ち度はなかったか。
今回の原告の著作権団体は、いつから、どの程度の管理をしている団体か、知らないのですが、どの程度の主張をすることが正当なのか、どこからが濫用的になるのか、興味があります。
簡単に法的にはダメだから、赤本側が負ける、とはなって欲しくないんですがね。

Posted by: FOT at 2005年05月11日 17:03


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