さて、たっぷり寝て頭もスッキリしてきたところで、簡単に総括をしておこうと思います。
今回私は4つの法科大学院を回りました。特定できない範囲で、これを融合して総評を述べたいと思います。
◆チェックポイント1 授業内容
予備校の授業と比較するという視点と、同じ大学の他の授業と比較するという視点とがあるが、やはりこの点に関しては、それ相応に名のある、というか受験時に人気のあった法科大学院が授業内容では満足が行く、という学生が多いようだ。
とある法科大学院では、予備校で教えていたことのある経験豊富な先生が実は一番人気とのことだったのには驚いた。また、やはり現行司法試験委員の先生方(またはそれを経験された方)が教える授業は、人気が高いようである。これらの先生方には、「予備校ではこの程度の理解しかできないけど、本当はこんな感じだ」と言って予備校を批判しつつそれを凌駕する授業を展開する方もいるみたいだ。予備校の授業がかすんで見えるらしい。
逆に人気のない授業は、学部時代とは違って、単位の取りやすさよりも、きちんと教えてくれない教授の授業、と答える学生が圧倒的だ。一番多い不満は、「授業内容が計画どおりいかない、とりわけきちんと終わらない」ということ。とある法科大学院では、学部時代人気のあった先生だから法科大学院の教授になったという先生は、それは単に単位をあげやすいから人気があったのであって、授業内容は全くのちゃらんぽらん、という評価をされている先生もいた。未修コースには、全く法律を勉強したこともない学生もいるのだから、当然の批判と言えるだろう。
そう言えば、いわゆる「未修コース」における各大学院の、全く法律を勉強したことのない人の率だが、面白いことに、私の中では上位と言われているローほど多く、下位といわれているローほど少ないと感じられてしまうのである。と言っても、多いところでも3割に達するかどうかといったところであり、とある大学院のように半分いることが少ないとは、到底言えないであろう。しかし、彼らが置き去りにされる可能性というのは低くないというのはわかる。対策としては、いくら未修コースとはいえ、何らかの勉強、最低限法的思考力を養っておくことが必要であろう。とはいえ、私の知っている人で、全く法律をやっていなかった人が小テストでクラス最高点を取ったりするケースもあるので、努力は嘘をつかない、という言葉は間違っていないようだ。
ファカルティ・ディベロップメントなどで、先生との交渉を活発にしている大学院も多い。「もっと授業内容を考えてくれ」という主張や、既修ではやはり「こんなに授業に負担が多いと、新司法試験対策の勉強が出来ない」とはっきり先生に言う学生も少なくないとか。
フォローアップに関しては、専門のアドバイザーを置いているところもあり、コマ数と同じだけ演習を置いて、予習復習の手助けをしたり、科目ごとに大学院生などがフォローアップゼミを開いたりとまちまちであるが、全く自由放任、という大学院もあった。どうも、それなりに名のある大学院は、先生方が忙しいため、先生方との連絡はつきにくいみたいだ。
◆チェックポイント2 自習環境
総合的には甲乙つけがたいが、とにかく自習机が広い法科大学院、私立なのにプリントはおろかカラー印刷すら無料という大学院もあった(紙代も無料!)自習机は固定になると、いろいろな写真を貼ったり、なんとアイドル(というか女優か)や、家族の写真を貼り付けている学生もあった(複数の大学院で)。自由席の大学院も散見されたが、総じて自習環境は悪いようだ。また席は固定でも、机自体にカギをかけられるところであるとか、机の一部にカギがかかる大学院もあるが、まったくカギがかからない大学院もあった。その場合はロッカーに入れることになるが、面倒なのか、盗まれる可能性を承知で、その可能性が低い教科書類を机に置きっぱなしにしている学生もいた。ロッカーの広さもまちまちで、駅で言えば600円級のロッカーのところもあれば、300円級の広さにとどまる大学院もいあった。また今回見学したところではなかったが、まったくロッカーが用意されていないところもあるようだ。意外にコマ数が少ない法科大学院では、自習の時間は大事になるだけに、見過ごせない点だ。もっとも、予備校の自習室を使うというなら話は別だが。
意外に問題になるのは紙で、判例を多く読む必要のある法科大学院においては、紙代はバカにならない。国立は当然の如く紙代は無料、印刷代も無料、コピーもある程度の上限はあるものの、たいてい無料であるところがほとんどだと思うが、私立では対応が分かれる。紙を自分で用意する必要があったりする大学院もあったが、多くは印刷は無料、コピーは1枚10円というところである。
あと、本キャンパスとローのあるキャンパスが離れているところとか、まだ本校舎が完成していないローもあった。全ての施設が一箇所に集まっているように見えても、教授の研究室が離れていたりすると、同じキャンパス内でも先生とのアポの数が、離れていないところに比べて減っているような気がする。
◆チェックポイント3 クラスの雰囲気
今回お邪魔した大学院は全て、おおむねクラスの雰囲気は良好のようだ。ただ、クラスに話したことがないという人は、誰にも若干名いるみたいである。飲み会は、結構行うという大学院もあれば、全く行わないという大学院もあった。先生を迎えて飲むというスタイルは、学生時代からの持ち上がり(いわゆる生え抜き)の率が高い大学院で多いみたい。
ただ、1学年300人というようなビッグローでは、クラス間の交流はあまり多くないもよう。
学生だけで自主勉強会を活発に開くクラスもあった。内容はまちまちだが、予備校のテープを聞くという、ちょっと驚くことをするクラスもあった。また、既修に近いところにいる学生が全く法律を勉強したことのない学生に対して講義をするという大学院もあった。
あと、「まわりの学生がレベルが高いから」名のある大学院を選ぶ、という人も多かったようだが、少なくとも未修者コースに関しては、このようなことはないようだ。選抜の時点で法律試験を課していないのだから当然のことだろうが、質の高い授業という意味では、積極的に予備校などを取り入れているのはむしろ名前がないと言われる大学院の方で、名前にかまけていては大逆転も十分ありえる。また、新司法試験がどうなるかという点については全くわからないので、名のある大学院で多く行われていると言われる、まじめに判例を読み込むことが新試験に有利になるかどうかはわからないが、従来の予備校教育で新試験に受かるのであれば、何のための制度なのだという気もする。もちろん、現在のところ結論は出せる状況にない。
◆チェックポイント4 定期試験
既修では、この定期試験が新司法試験につながるかどうか不明のため、良く先生方とのいざこざが起こると言う話を聞く。未修では対応が分かれる。ごくごく基本的な事項のみを聞き、事例問題が全くないタイプから、既修者試験と全く同じレベルの問題を出すところまであるようだ。
困るのは、先生のクセが色濃く出る問題。せめて現行試験のレベルを落とした程度にオーソドックスな問題(例えば、Wセミナーの基本問題120選など)のラインは外して欲しくないと個人的には思っている。
それから、小テストが講義ごとに行われるかという点であるが、あれだけ事前にありそうな話をしていたわりには、講義時間の少なさを原因にやっていない、という大学院が多いようである。逆にそのような試験を課す大学院は、あまりに負担が多すぎる、ということになるのかしら。
続きはまた思い出したら書き加えます。
Z大LSのGです。
長き旅、お疲れ様でした。
当日は本当にあっという間に過ぎましたね。
LS訪問記楽しみにしてます。
今度は私が貴殿の所属するLSへ行こうと思っていますので、どうかよろしく。
どうもどうも、是非来てください!
何にもないですけど。
Gくんといると、本当に時間が短く感じます。また、じっくり話しましょう。
なかなか、面白い分析で、興味深く読みました。
なんとなく自分のとこと同じだな、と思える部分と、そうでない部分がありますね。
長旅、お疲れ様でした。
追伸:写真、焼き増しありますから、いつでも言って下さいね。
Posted by: 二 at 2004年09月12日 09:46