レコメン夏休み特別企画第8弾です。今日は民法94条の通謀虚偽表示です。
通謀虚偽表示とは、相手方と通謀して行う、虚偽の意思表示のことです。これは心裡留保と似ていますが、お互いに効果意思がないので、当事者間の関係では無効とされています(民法94条1項)。
ところが、94条2項には、この通謀虚偽表示の無効は、善意の第三者には対抗できないとあります。なぜなら、第三者はその虚偽の外観を信じて行為に及んだのであり、彼らを保護しなければならないからです。しかし、その外観が虚偽であることを知っていたならば(悪意)、これを保護する必要はありません。また、わざわざそのような虚偽の表示を行っている以上、当事者は不利益を被っても止むを得ないのです。
曲では、この女性が芸者をしていくために、死んだ男性(客?)との間にもうけた子供を「年の離れた妹」と偽り、芸者稼業を続けています。本当は娘なのに、妹と偽っているというわけです。これは、虚偽の外観を作出していると言えます。
しかし、どこが通謀なの?という声も聞こえます。確かに、この娘はまだ10歳であり(歌詞より)、法的効果意思は持ちません。しかし、主人公は、なんとか芸者を続けるために店側と、この娘を年の離れた妹とすることにしているのかもしれません。それなら通謀になりますよね。(もっとも店にも黙っていた、という場合は、94条2項の類推適用になると思われる…外形を自己で作出)。
事例ははっきり言ってこじつけですが、この親子が笑っていいとも!の「年の差姉妹グランプリ」に出たとします。そして、もちろん優勝。ところが、後日彼女達に負けた他の年の差姉妹がよくよく調べてみたところ、親子だったことが判明した場合でも、フジテレビと新宿アルタが善意だった場合には、優勝剥奪ということには法律的にはなりません。ちなみに、94条2項の第三者は無過失も要求するかというのは一つの論点ですが、判例は無過失までは不要としています。
まあ、そんなコンテストには出ないと思いますがね。
ちなみに、この店に来ている常連の客は、かの娘が年の離れた妹とは全く思っておらず、「あれが子持ちの芸者だ」とバカにまでしていますので、どう考えたって悪意です。
今日の文章はかなり無理があると自分でも思いますが、そうそうピッタリの曲があるわけじゃないので許してね。