2004年8月10日

106 「愛は心の仕事です」ラ・ムー

06:27 PM / カテゴリー: レコメン / コメント…(0件)

さて、レコメンは夏休み特別企画、「むりくり歌謡曲で法律を覚えてしまおう!」シリーズの開始です。
というのも、以前43曲目と憲法43条をリンクさせてみたところ、「民法90条とリンクさせて、公序良俗に反する歌ってないの?」とか、「刑法177条とリンクさせて、(…以下略)」とかいうご意見をクラスメイトからいただきましたので、夏休み特別企画としてやってみようかと思います。

今日の条文は、民法1条2項の信義誠実の原則です。
「権利ノ行使及ヒ義務ノ履行ハ信義ニ従ヒ誠実ニ之ヲ為スコトヲ要ス」
例えば、契約締結上の過失や、事情変更の原則などに「信義則」という言葉で出てきます。あと表見代理なんかにも出てきますよね。また、賃貸借において、履行遅滞(ex:賃料の不払)に陥ったからといって、いきなり契約を解除できるわけではなく、判例により「賃貸人に対する背信的行為と認めるに足らない特段の事情がある場合」でなければ、つまり信頼関係が破壊した場合でなければ、解除はできないのです。これは、民法612条を信義則によって修正したものだという考え方が有力です*。確かに、1ヶ月ぐらいうっかりして借家代を振り込むのを忘れたぐらいで契約を解除されたのでは、ひとたまりもないですからね。

しかし、歌謡曲の世界で、信義則上まずいんじゃないかと思うグループが過去にありました。それがこのラ・ムー。知っている人は知っているでしょうが、菊池桃子が結成したロックバンドなんです。
デビュー曲「愛は心の仕事です」はそれなりの売れ行きを記録しましたが、その後は低迷。「愛は心の仕事です」ではアフリカン・アメリカンのバックコーラスと踊りが話題になりましたが、ラ・ムー名義のラスト・シングル「青山Killer物語」では、彼女達は確かにいなくなっています。まさか、バックコーラス契約解除?というか、メンバー脱退?

資料を調べてみると、「愛は心の仕事です」から「青山Killer物語」までは約1年。しかしその前に解雇となっているはずなので、その前のシングル「TOKYO野蛮人」の発売を調べてみると、なんと半年も経ってないじゃないですか。やっぱりこれは、信義則に反するよ。だって、自分で勝手に集めておいて、勝手にクビというのはひどいじゃない。それもたったの半年で(雇用契約で捉えられそうな気もしますが…)。どこかのプロデューサーだって、最低1年以上はやってたよ。
どこかの音楽評論家も言ってたけど(確証なし)、本当に菊池桃子は毎年このバックコーラス達にお中元でも贈ったほうがいい。こりゃ、法律を超えた道徳的な観点からですよ。

1st「愛は心の仕事です」 1988.2/24発売 バップ
3rd「TOKYO野蛮人」 1988.7/27発売 バップ
4th「青山Killer物語」 1989.2/8発売 バップ
ラ・ムー伝説
ジャケ写

*山本、好美、米倉などによる。

コメント


コメントを投稿する